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ビジョン・ミッションってそもそも何だっけ?から議論を重ねた、ドクターズプライムCI刷新の裏側

こんにちは あるいは こんばんは、ドクターズプライムの高橋です。

今回は6月29日に行われたドクターズプライムのコーポレートアイデンティティ(CI)の刷新についてご紹介します。

ドクターズプライムは6月29日にCI(コーポレートアイデンティティ)刷新を行いました。 設計は2022年3月ごろからはじまり、プロジェクトとしては約3ヶ月を掛けて行われました。

なぜこのタイミングでCIの刷新を行ったのか、そのプロジェクトの裏側をご紹介します。

CI(コーポレートアイデンティティ)を刷新した理由

改めてCIについて整理します。コーポレートアイデンティティ(CI)とは、「企業の特色や独自性」を可視化したものです。1930〜40年代から徐々に企業のロゴマークの商業的価値が高まり、その後マスメディアの進展とともに、CIの考え方はビジネスでますます重要視されるようになってきました。

コーポレート・アイデンティティ

今回、CIを刷新した理由は2つあります。ひとつは事業領域の広がりを既存のCIの表現ではカバーしきれなくなってきたことです。また2つ目としては、既存のミッションの表現が難解で、覚えにくく、直感的に理解しにくいという課題がありました。

なぜ我々が事業を行っているのか、その目指すものはなにか、救急車のたらい回し問題が解決された先に何を見据えているのか。そういったことを説明するにあたり、既存のCIでは力不足なのではという思いを持っていました。

ドクターズプライムは、代表の田さんが救命救急医として臨床現場で医療に携わる中で、診療の非効率化や診療の質の低下を目の当たりにしていた課題からスタートしました。特に救急の領域において、医師の疲労、モチベーションの低下から、診療の質が大幅に低下し、時には患者さんに被害が及んでいるケースが多く発生しているのです。

しかし、実際にこの構造からくる問題は救急医療だけではなく医療全般において多かれ少なかれ存在しています。本来医療は全ての人に十分に提供されるべきであり、その状態が持続可能でなければなりません。

ドクターズプライムはこれらの構造的な課題を仕組みで解決することを目指しており、そのことを短く理解しやすい、なるべく平易でシンプルな言葉に落とし込む必要がありました。

これらの課題を解決するために、デザイナーの田中さんが主導する形で、代表の田さんと私との3人でBranding Actと題するMTGを週1回のペースで12回ほど実施。これから目指したい世界を言語化、可視化していきました。

すべてのプロセスが終わって談笑するBranding Act 12の様子

完成した新CI

裏側をお伝えする前に、どんなものが出来たのかを先にお見せしたいと思います。今回刷新したCIはこちらです。

Mission

Mission: 人を救うことに向き合う医師を仕組みで増やす

これまでのMissionは「人の健康を阻害する解決策のない課題を仕組みで解決し、人々を幸せにする」というものでした。実に長い、そして固い。抽象的でイメージしにくい。

創業当初に制定した旧ミッションで表現したかった想いは今でも変わっていません。それをより理解・イメージしやすい具体性のあるシンプルな表現に落とし込むため、ひと単語ひと単語吟味しながら、最終的にこの表現にたどり着きました。

Vision

Vision: 救急車のたらい回しをゼロにする

ビジョンは大きく変更を加えず、てにをはや細かい表現を整えるにとどまりました。最終的に殆ど変わらない表現に落ち着いていますが、実際の議論の中では、ドクターズプライムの事業構造、事業展開から考えたときにビジョンって必要なのか?という根本の部分から議論を交わしていました。

これらの新ミッション・ビジョンに込めた想いはまた後日、代表の田さんよりお伝えします!

シンボル・ロゴ・コーポレートカラー

刷新されたシンボル・ロゴタイプ

また、ミッション・ビジョンの刷新にあわせてシンボルマーク、ロゴ、コーポレートカラーの刷新も行っています。

シンボルやロゴタイプのディティールに込めた想い、コーポレートカラーのグラデーションの意味など、こだわりが沢山詰まったクリエイティブに仕上がりました。

これらのビジュアル・アイデンティティーに関する説明をまとめたコーポレートブランディング資料が Speaker Deck に公開されています。ぜひご覧ください!

speakerdeck.com

ビジュアル・アイデンティティー、制作の裏側については、デザイナーの田中さんがいずれブログで語ってくれるはずです。楽しみにお待ちください!

イメージキャラクター

イメージキャラクター。お名前アイデア募集中です!

新CIを作るにあたって、ドクターズプライムのイメージキャラクターを作成しました。 なによりも信頼が重要な医療ドメインで、若くも信頼のおける医師像を体現できるキャラクターを開発できました。なお、名前はまだ決まっていないため、お名前アイデア募集中です!

今回のキャラクター開発にあたっては、イラストレーターのテニスさん(@hashimoto_tennis)にご協力いただきました。表現したい思いを丁寧に汲んでもらいながら、実際のアートワークへ落とし込んでいただきました。最高のイラストをありがとうございました!

ミッションやビジョンの概念そのものから整理

今回のプロセスでは、そもそもミッションとはなにか?ビジョンとはなにか?パーパスとの違い、戦略やバリューとのひも付き方など、そういった概念そのものの整理から取り組みました。

実際にこれらの概念自体も参考にしている情報や文献によって定義が異なるため、同じ会社や組織にいる人たちの中でも概念がブレていて共通した解釈ができていないことが多いです。

実際身の回りのひとに「ビジョンとミッションの定義とその関係性ってなんだっけ?」と聞いてみると、十人十色の答えが返ってくるんじゃないかなと思います。

FigJamを使ってビジョンやミッションってそもそも何?をすり合わせた

統一されたミッション・ビジョンの見解が重要なのですが、そもそものミッションとはなにか?ビジョンとはなにか?が統一されていないと、根底からブレてしまいます。

今回の一連のセッションを経てドクターズプライムとしてのミッション・ビジョンおよび周辺の概念がなにを意味しているのかを一枚のコンセプトマップという形式に落とし込みました。

MVVの概念を整理したコンセプトマップ

詳細については、このプロセスをリードした田中さんに後日ブログを書いていただくので、そちらに譲りますが、このコンセプトマップが作られたことで、Branding Actの議論そのものも、新CIの制定後の社内共有もスムーズに進んだと思っています。

外部の専門家を頼らず社内で完結させたプロセス

また、今回の取組でよかったことのひとつに、外部の専門家を頼らずに全てのプロセスを社内で完結させたことが挙げられます。

こういったビジュアルシンボルの刷新を含む、CIの変更においては、外部の専門家を招聘したり、クリエイティブファームやブティックを頼り、まるっと依頼するといったケースがよくあると思います。

今回のプロセスではそういった外部からのアプローチをとらずに、社内のみで完結する進め方を選びました。結果として、その後の運用から浸透まで含めてなめらかにつながるCIが完成したと思っています。

また、完成直後に全社オフサイトを実施し、これらのCI刷新プロジェクトを追体験できるような共有会を実施しました。(その様子は後日別の記事を公開します!)

CI刷新プロジェクト共有会のひとコマ(写真撮影時のみマスクを外しています)

事業活動すべての根源となるCIの刷新、プロジェクトの関係者だけでなく、社内に染み込みやすいプロセスで進められた点がとてもよかったと思っています。

最後に

以上が今回のCI刷新の裏側になります。 その他にも名刺などのステーショナリー、使用する資料など、様々なものに反映していく予定です。この辺りは、また別の機会にご紹介するかもしれません。

CIを刷新したいまここからがドクターズプライムの再スタートになります。これからのドクターズプライムにぜひご期待ください!

また、ドクターズプライムでは仲間を募集しています!募集職種などはこちらからご覧ください。

careers.drsprime.com

※参考文献: "コーポレート・アイデンティティ". おっさんデザイナーの眼. 2019-03-01. http://kuniharuichi.blogspot.com/2019/03/blog-post.html, (参照2022-07-03)