こんにちは、ドクターズプライム代表の田です!
「全社員の時間20%を投下した組織変革シリーズ」の2回目のブログです!
シリーズの全体像について書いた前回の記事はこちら!
前回はシリーズの全体像をお伝えしましたが、今回は「組織変革にいたった背景」について書いていきます!
(今回のシリーズvol.2「なぜ今になって、組織変革なのか?」は番外編にあたります)
なぜこのタイミングで、組織変革なのか?
さっそく本題に入ります!
もともと私たちドクターズプライムは利益より命、強さより弱さを見せ合えるチーム、調和より率直、という3つのバリューを作成していました。
このバリューは当時在籍していたメンバー全員で作り、僕自身にとっても納得感があるものでした。
しかし、このバリュー作成のプロセスには2つの課題があったと振り返って感じています。
作成プロセスとしてメンバー全員で作成してしまったこと
- メンバー全員の価値観からバリューを作成するためには、その中での一つの指針を打ち出す経営者としての強いリーダーシップが必要だった
- むしろそれがないならば、人数を絞って作成するべきだった
具体的な行動規範に落としきれなかったこと
- 多様性があるメンバーが全員で作成した結果、全員が納得する共通項としての抽象化概念の状態まではバリューを作成できたが、それが具体的にどういった行動規範を求めるのかまで落としきれなかった
具体的な行動規範がないまま採用を進めた結果、メンバーの多様化がさらに進み、結果として具体的な行動規範の作成の難易度はさらにあがってしまいました。
- 具体的な行動規範がなかったこと
- メンバーの多様化が進んだこと
この2つの結果として、「ドクターズプライムのメンバーとして望ましい行動」の解釈にズレが発生してしまいました(行動規範に多義性がある状態)。
その結果、理想の組織カルチャーについての解釈のズレだけでなく、意思決定プロセスや仕事の進め方についても人によって解釈が違う状態が生まれ、一つのことを決めるにも議論に時間がかかる状態になってしまっていました。
例えば、下記のようなことに解釈のズレが生まれていました。
- 綿密に計画を立ててから実行するのか?(精度を優先するのか)それとも、とりあえず実行してみた結果から学び改善していくのか?(速度を優先するのか)
- プロフェッショナルとして決められた役割の中で背中を預け合うのか?それとも、他メンバーの業務にも積極的に越境していくチームワークが求められるのか?
- スキルと実績のどちらをより評価するべきか?
- 熱意と経験のどちらがより、事業に大きなインパクトを与えるか?
- ミーティングの時間が限られるなかで、どの程度の議論の衝突を求めるのか?
このような論点は、会社のカルチャーによっては、どちらのパターンでも正解になりえる選択肢です。 ですので組織のトップが明確に方向性を示さなければ、組織メンバーもわかりませんし、困ってしまいます。
これらの解釈のズレから、意思決定に時間がかかり、徐々に事業のスピードにも遅れがでるケースも見られるようになりました。
このように、組織として具体的な行動規範が定められていないことが原因で起こる事業成長の鈍化は、今後組織が拡大するにつれ、より大きな課題になると感じました。
だからこそ、このような違和感を覚えた今このタイミングで、早めの組織変革を決断しました。
組織の多様性を進めるには、あくまで組織に強い軸(具体的な行動規範)があることが大事だと思います。
このことに気づくのが遅くなり、結果として多くのメンバーに負担をかけてしまったことは経営者として反省すべき点だと考えていますが、「今日がDay1」の精神を持って、このタイミングで組織の強い軸を作ることで、長期的にみたら会社を大きく成長させるための最短判断だったと信じています!
組織変革の結果、事業がさらに成長
ここまで組織変革に至った背景を書いてきましたが、組織変革が大変で事業が止まっていたのでは?と読者のみなさまを心配させてしまうかもしれないので、事業の変化についても補足させてください😅
幸いなことに組織変革の結果、ここ1年間の事業はかなり順調な結果を残すことができています!
主要KPIである売上、会員数ともに大きく成長をみせております。
元祖ドクターズプライムの「断らない医師を救急病院に紹介する」Work事業の売上成長はもちろんのこと、2022年に新規で事業開始した「医師向けオンライン勉強会プラットフォーム」Academia事業では、勉強会の開催数日本最大になり、医師会員数も10ヶ月で2万人(日本の医師数の約7%)を獲得する会社の新しい柱として成長を見せています。
さらに「救急車の断り状況を録音、分析するサービス」Rec事業も構想からサービスの実現まで1ヶ月で実現することもでき、新規事業・グロース事業ともに順調さを見せています。
これも組織変革により、組織全体の意思決定のスピード、実行にあたってのチームワークが成長した結果と考えています。
事業については、次回のvol.3にて説明します!
最後に
今回組織変革をしていくにあたり、今回の変革を受け入れて一緒に進めてくれたみんなには本当に感謝しています。
みんながカルチャー作りに向き合うほどに、組織とともに事業も成長していくと信じて進めたことが本当に大きかったと思います。
大変なこともありましたが、組織に妥協しないことは大事ですし、その結果良い事業の未来が必ずくると強い心で信じて決断する胆力が大事だと思います。
読者のみなさまが、ドクターズプライムのカルチャー作りに少しでも興味を持っていただければ嬉しく思います!
詳しくは次回以降の記事をお楽しみに!
公開予定の記事はこちら
- 組織変革シリーズ導入編
- 事業編
- 組織変革シリーズ実行編
- 理想像を決める
- ドクターズプライムの行動規範「Principle」の設計 - vol.4
- みんなにくり返し伝える
- 涙あり、笑顔あり、清々しさありの「組織変革キックオフ合宿」- vol.5
- 全社員、毎朝1時間で続けてる「浸透させる朝会」 - vol.6
- 毎週ともに学び合う「組織作り勉強会」 - vol.7
- 浸透の弾み車を回す
- ルール作り(Principle体現が報われる「評価制度」) - vol.10
- 仕組み化 - vol.8
- 相互理解のための「ギフト1on1」
- 気軽に持ち運べる「Principleカード」
- イノベーションのための「7.5%ルール」
- 生産性Up!!「一本集中!PC閉じて&スタンドアップルールの運用」
- ※ 番外編
- 組織変革後の開発スタイルは? - vol.9
- ドクターズプライムで働くことに興味を持っていただいた方へ - vol.11