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必要なのは自分の健康を自分で意思決定ができる環境。ドクターズプライムCI刷新の裏側

6期目に入ったドクターズプライムがコーポレートアイデンティティ(CI)を刷新しました! そこで今回は、代表の田になぜCIを刷新したのか、どこにこだわったのかを聞いてみました。

“人に向き合った医師”が報われる世界を実現したい

-今回なぜCIを刷新しようと考えたのでしょうか?

もともとのCIは2018年12月ごろに決めたものです。今も昔も、“人に向き合った医師”が頑張れば報われる環境や仕組みをつくりたくて事業を展開してきたので、世界観は変わっていません。ただ、文章が長く抽象度が高い表現になっていたので、社内外のもっと多くの人に覚えてもらいやすいよう刷新を決意しました。加えて、世界観こそ変化はないものの、創業以来複数の事業が立ち上がったことで、目指すべき道筋がより明確になったのも大きな要因です。改めてドクターズプライムがこれから目指すべき世界をしっかりと表現したいと考えました。

そうした背景もあり、実は1度、2022年の年始ごろに仮のCI改定をはじめています。この頃は「医療の理不尽を仕組みで解決する」といった案が上がっていて、社外で懇意にしてくれている医師にも客観的に見て共感できそうか、違和感がないかなどをヒアリングしていきました。そこで話を聞いていくと、“理不尽”というキーワードがマイナスな印象を与えるといった懸念が生まれてきたんです。では懸念をどのように解消するか?となるわけですが、再考が必要になったタイミングで外部環境の変化などもあり、CI改定プロジェクトそのものの優先順位を下げることとなりました。その結果、半年ほどペンディングしてしまったんです。

気がつけば6月。このタイミングで新たに「Dr.'s Prime Academia」をリリースすることになりました。そこでデザイナーの田中から、今後の事業展開も見据えてCIを整えてはどうかと提案を受けたんです。ペンディングしていたプロジェクトでもあったので、新たに1からCIについて考えるよい機会であると考えました。そのおかげで今回刷新に向けてスタートを切ることができました。

社会にどんなインパクトを残したいかを考える

-そこからどのように策定していったのでしょうか?

まずはドクターズプライムでのミッション・ビジョン・パーパスといった概念をどのように捉えるかという認識を揃えました。この3つは会社によっても理解が異なるので、ドクターズプライムではどう捉えるのかをしっかり定義をすべきだと考えたんです。

ドクターズプライムにはミッションとビジョンはあるもののパーパスというものはなく、そもそもパーパスとはなにかということを理解するところから始めました。

そこで、パーパスは大きく3タイプに分けられることに気づきました。1つ目はコンピタンス型(自社の商品・サービスが何の役に立つか)、2つ目は文化型で何のために事業を行っているかという自社の意図を表現するものです。(参考記事:パーパス策定の原則)3つ目は自分たちが目指す社会善(ソーシャルグッド)を掲げる大義型です。

一般的に世の中で理解されているパーパスは、3つ目の大義型のパーパスだと思いますが、それは最近特に、社会変化を追い求めるスタートアップが増えているからかもしれません。

この分類を理解して初めて、今までのドクターズプライムの医療の課題を解決する観点のミッションは、そもそも大義型のパーパスだったのだと理解しました。

そこでドクターズプライムでは、パーパスを新しく作らず、会社の存在意義であるミッションを磨くことに集中したんです。さらにその結果として実現される世界のビジョンを考えました。ビジョンは達成すれば変わっていくものなので、達成しにいくべきゴールが設定できるように策定を進めました。ビジョナリー・カンパニーで言うところのBHAG(Big Hairy Audacious Goals=社運を賭けた大胆な目標)と同じイメージで設計しています。

議論のスタートは前案「医療の理不尽を仕組みで解決する」からの再考です。理不尽がネガティブなのであれば、ポジティブに言い換えればよいのではといったところから始まりました。類語として挙げられたのが、平等です。では平等とは?。調べているうちに、平等と公平と公正が近しい言葉としてあげられるが、意味が少しずつ異なることがわかりました。

平等とは全ての人に同じサポートをすること。公平は偏りがないこと。公正とは不公平さが解消され、サポートなしに障壁を乗り越えられること。

日本は資本主義国家なので、収入などにおける格差はどうしても起こり得ます。ただ、医療は全国民に等しく与えられるという思想で設計されておりで、どちらかというと社会主義的です。そこから着想を得て、平等か公平かのどちらかにすることにしました。ただ、例えば「医療の公平をつくる」としたとしても、抽象的で何がしたいのかわかりにくいと考えました。

そこから、「医師が患者に向き合える世界をつくる」はどうかと議論もしたのですが、結果として“医師が患者さんを救うことに貢献しやすい世界をつくる”方向での表現がいいのではと話が固まりました。まさにドクターズプライムのバリューの1つの「Save Life(命を救う)」ですね。「Save Lifeな医師を増やして、Save Lifeな世界をつくる」こと。これが私たちの目指す世界だと認識が揃った瞬間でした。

貢献したいと思う医師を増やすには

-それから今回の表現に落ち着いた経緯を教えてください。

今の医療業界にとって一番の課題は、患者さんと医師の目線が揃ってないことです。医師の業務は大きく診療をする臨床領域と、研究や論文を執筆する学術領域の2つに分かれます。そして医師がキャリアを高めたい場合、患者さんに寄り添った診療をするよりも、認められる研究や論文を書くことを意識しなければならないのが現実です。このような状況では、患者さんに寄り添う医師は相対的に減りやすく、今の自分の病状に寄り添って欲しい患者さんとの目線が合わなくなってしまいます。だからこそドクターズプライムでは、医師と患者さんとの目線が揃う仕組みを作りたいと考えています。そのためには“医師が患者さんに寄り添い、患者さんを救えばキャリアも高められる環境をつくる”必要があるのです。

このように、基本的には目指したい世界観は明確にあるので、その表現をどうするかといった議論を深めていきました。中でも特に時間をかけたのが、ミッションの中にHowの要素をどこまで入れるかでした。ドクターズプライムとしては、頑張る医師が報われる仕組みをつくるのはあくまでHow。さらに、“診療が評価される”というニュアンスよりも“目の前の患者さんを救うことに貢献したいと思う医師を増やす”ことに重きを置いています。

1番実現したいことは医療を受ける患者さんを幸せにすることです。ただ、これだとありふれた、かつ抽象的なミッションになってしまいます。そこで、ドクターズプライムはあくまで患者さんを救うために医師の行動を変え、医師の行動が変わることで結果的に患者さんを幸せにするといった順序で理想の世界の実現に対するアプローチをする形に整理しました。

そして最終的に「人を救うことに向き合う医師を仕組みで増やす」に落ち着きました。一見Howしかないように見える表現ですが、人を救うことに向き合う医師を増やせば、結果として救われる人が増えますし、表現がシンプルなところもいいですよね。その場で話していた全員が、まさにこれだよね!ってなった瞬間は思い出深いです。着飾らずに心のそこから思っていることを言語化できたかなと思います。

今回のプロジェクトで、改めて会社としての方針がしっかり言語化され、定義されたのはよかったと思います。もちろん、今も昔も世界観としては同じ方向を維持してきたのでズレもありません。ただ社内のあらゆる意思決定において全員が同じ判断ができるかどうかと問われたら、それはまだまだだったかもしれません。今回を機に、さらに事業推進を加速できそうです。

必要なのは自分の健康を自分で意思決定ができる環境

–CIを刷新したことでどんな影響があると思いますか?

医療はいずれ全ての人がお世話になる領域です。そして当たり前ですが、医療行為をする権限を持つのは医師しかいません。だからこそ、医師が患者さんに向き合い頑張った分だけ報われ、その結果患者さんが幸せになる世界の実現を目指す、というストーリーは、手前味噌ですが良いアプローチだと思っています。

もちろん医師は「患者さんを治すために適切な診療をする」といったことは当たり前の世界じゃないかと思われる方もいるかもしれません。ただこれは程度の問題で、どれほど本気で真摯に患者さんに寄り添っているかどうかは別問題だと思うんです。

さらに患者さんは自分のカルテを見ることはなかなかありません。普段から自分の健康状態を正しく理解していないのです。そのため、患者さんは目の前の先生が言うことを信じるしかありません。情報が非対称なので当たり前ですよね。ただこれによって、一人の医師からの提案のみで判断を急いでしまったり、他の検査を受けなかったりして、後から振り返れば判断を誤ってしまうかもしれません。日本の医療には、自分の健康について安心して自分で意思決定ができる環境が必要なんです。医師は患者さんをサポートする立場で、患者さんと目線を合わせ、寄り添う必要があります。「たらい回しをゼロにする」のはその結果として実現される世界です。

実は私は、最近の健康診断で食道癌かもと診断されました。その途端、もし本当に癌を患い死んでしまうことになったらどうしようと夜も眠れない気持ちになりました。私自身、医師としてそれなりの知識や経験があるのにもかかわらず、とても不安になったんです。精密検査の結果、問題ないということがわかったのですが、結果が出るまでは誰にどの程度相談すれば良いかわからず、やはり信頼できる医師に普段から相談できる環境が必要だと改めて感じました。このように、患者さんがどんな時に不安を感じるのか、どんなサポートがあれば安心できるのかを体験できたことで、改めて医師と患者さんの目線を合わせることの必要性を感じました。

-最後に、刷新したCIをこれからどのように活かしていきたいか教えてください。

3つあります。 1つ目はやはり、経営陣含め社員全員がミッションを軸に物事を判断できるようにしたいです。病院や医師にアプローチする際に、「こうすれば患者さんを救うことに向き合った医師が報われるよね?」と、一人一人がこのミッションに繋がる行動を行っているかどうかを大切にできると嬉しいですよね。

2つ目は、達成したいミッションを実現するために最適な組織はどんな組織か?を改めて考えていきたいです。これまでの組織作りは比較的、今いるメンバーはどんな組織が好きか?というアプローチで考えてきましたが、「この業界において、医師や患者さんと接していきながらミッションを実現していくためには、どんな組織が理想的か?」という観点で考えてみると、さらに見えるものがあるかなと思ってます。

3つ目は、社内外にこのミッションに共感してもらえるよう広めていきたいです。以前よりわかりやすい表現になっているので、多くの方を巻き込んでミッション達成に向けて取り組んでいけたらと思います。みなさんもぜひ、ドクターズプライムは「人を救うことに向き合う医師を仕組みで増やす会社」と覚えてもらえると嬉しいです!

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