ドクターズプライム Official Blog

「救急車たらい回しをゼロにする」ドクターズプライムの公式ブログです

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初めての新卒採用には葛藤がありました

伝えたいこと

先日、弊社に1号社員として新卒入社してくれた吉田が入社ブログを書いてくれました。

blog.drsprime.com

これに対して、採用する側としての思いを綴ろうと思います。

採用する側の視点で、

  • 新卒1号社員として入社する吉田の葛藤
  • 採用する側の葛藤
  • どのように寄り添い乗り越えたのか
  • 吉田が入社したことによる変化

を書きました。

スタートアップの新卒採用に関わる人にとって少しでも参考になれば幸いです!

自己紹介

こんにちは、ドクターズプライム代表の田です!

以前は、聖路加国際病院で救命救急医として働いていました。

臨床現場で見た「医師の手抜きにより救急車が断られている」という現状を解決し、 「救急車のたらい回しをゼロにする」ためにドクターズプライムを創業しました。

病院に対して救急車を受け入れる体制を整えるSaaSを提供しています。

共同創業者の髙橋とは、中高の同級生です。

もう出会って18年くらいになります  

吉田との出会い

今回このブログを書くきっかけをくれた、弊社新卒の1号社員の吉田について、まず書こうと思います。

吉田との出会いは、2018年4月、まさに独立しドクターズプライムをスタートした時期でした。

当時はオフィスに2人しかおらず、提供しているサービスのプライシングが決まったタイミングというのもあり、仲間を増やそうと思っていました。

その際に利用したインターン採用サービスの営業で来てくれたのが吉田でした。

熱く語りかける吉田

前のめりで、熱く語っている吉田の姿を見て「光るもの」を感じ、直感的に「一緒に働きたい!」と思い、ドクターズプライムが目指す世界観を語り、一緒に働きたいという想いを伝えました。

その後、当時のインターン先を卒業するというタイミングもあり、弊社でのインターンに昨年の6月からJoinしてくれました!

吉田という人

声をかけた時の直感は間違っておらず、むしろそれ以上のパフォーマンスを吉田は発揮してくれました。

組織の成長と共に、セールス、カスタマーサクセス、ユーザーグロース、コーポレートと、チームの立ち上げに従事し、成長基盤を作ってくれた。

吉田は、責任感、向上心、共感力のレベルが高く、マインド面でもドクターズプライムとのカルチャーフィットを感じていました。

一緒に働くにつれて「弊社で初めての正社員になって欲しい!」と思うようになっていました。

吉田の葛藤

一度大手に入社すると決めていた吉田に新卒入社オファーを出した時は、戸惑い、必要とされる嬉しさ、自分の可能性が広がることによる期待感が混じったような笑顔をしていたように思えました。

しかし、実際に意思決定の過程を進んでいくと、不安なことがいっぱい出てきたようでした。

  • 会社そのもの:会社は潰れないのか?会社に成長性はあるのか?会社としてどういう事業展開をしていくのか?
  • 働く環境:同期がいない、コミュニティが狭い、期待に答えられるか不安、会社の成長に自分の成長がついていけるか、社員1号目としてJoinしても外から上司が来て活躍できないかもしれない、人事制度や給与制度が決まっていない
  • キャリア:キャリアパスはどうなるのか、将来がただ不安   ポジティブな気持ちというよりは、ただただ不安な気持ちがしか吉田の口からは出てきませんでした。

当時の吉田のノートにはデメリットの方が多かった
 

採用する側の葛藤

吉田だけでなく、採用する僕らにも葛藤や不安がありました。

採用側としても初めての正社員オファーだったため、社会保険をどうするのか?オファーレターをどう作成するのか?その後のキャリアパスをどう示してあげるのか?親に挨拶に行くべきか?内定先への説明はどうするか?など、様々な疑問が出てきました。

そもそも10歳も離れている大学生から見たキャリアってなんだ?   自分は医学部卒業後に病院で働いたため、就活もしておらず、大手がいいのか?スタートアップがいいのか?について、大学の頃に考えたこともなかった。

自分の目線から「大手よりスタートアップでしょ!」と語りすぎてしまったときに、「それは田さんの価値観ですよね。押し付けないで」と言われ、ハッとした。(すみません、、本当に)

「これじゃ、全く吉田の立場に立ててない・・・」そう思いました。

新卒入社までの伴走

スタートアップの新卒採用は、僕らのように、お互いに不安や葛藤などがあると思います。

彼女から質問を受けていくうちに、不安の多くは、僕ら経営陣とインターン生との間の、見ている視点や情報の差により発生していると感じました。

それに対して僕たちができることは、お互いの視点を揃えた上で、不安な気持ちを受け入れ、徹底的に説明し、吉田の意思決定の過程に寄り添うことでした。

吉田との視点を揃えるために、当時吉田が読んでいた「転職の思考法」という本を自分も読んでみたり、

 僕との視点を揃えてもらうために、吉田から不安だと言われた点を財務状況含めてGoogle documentにまとめて共有したり、

「起業のファイナンス」など、僕が勉強してきた本を紹介したりしました。

なるべく同じ目線に立てるよう、本音で不安なことを吐き出してもらい、それに対する情報や考えを徹底的に共有しました。

吉田の不安解消のために全力で書いた

1ヶ月の伴走期間を経て、吉田から「自分自身のことを見つめ直し本当に後悔しない選択肢は何のかじっくり考えて、正社員としての入社を決めました!」と言われたときは飛び跳ねたくなるくらい本当にすごく嬉しかった。

吉田の入社報告にはスタンプがいっぱい

「田さん、京輔さんがサポートしてくれたのもあるけど、ちゃんと考えて自分が後悔しない道を選択しました。私は自分の選択を自分で正解にします」という吉田の言葉はこれからもずっと忘れられません。

後悔するのは人のせいにできてしまうから。自分で決断すれば人のせいにできない。

選ばなかった選択肢がどうなるかは分からないから、自分の選択に自信を持って、全力で自分の選択を正解にするしかない。

そういう考え方で、未来を切り開いていくことが重要なんだと吉田から教えてもらいました。 

吉田が入社して

しかし、そうは言っても、一人目の社員ということもあり、入社からの半年間、吉田に不安や辛い思いをさせてしまい、悔し涙も見てきました。そんな思いをさせてしまうたびに、不甲斐ない気持ちになった。

投げ出さずに上をむいてついてきてくれている吉田には、本当に感謝しかありません。ありがとう。

創業期の大変な時期に、もし吉田がいなかったら、今のドクターズプライムはなかったと思う。それくらいいっぱい助けてもらいました。

また、吉田の入社は、経営者としての僕の視座も上げてくれました。

初めての社員、しかも新卒で入ってきた、吉田の人生を預かるという状況になると、会社売却やIPOゴールではなく、もっと上を目指さなきゃ、僕らを信じて人生をかけてくれた吉田に申し訳ない。自然とそう思わずにはいられませんでした。

今は、自分の人生をドクターズプライムに全て注ぎ込む覚悟で、新卒入社してくれた吉田や仲間たちと共に、これからも成長し続けていきたいと思ってます。  

ついてきてくれてありがとう!

最後に

ここまで、採用する側・される側と書いてきましたが、スタートアップでの新卒採用は、大企業の採用以上に相互理解が重要なため、採用する・されるという言い方自体が、そもそも違うのかもしれません。

今回、経験したように、お互いに相互理解を深めて、採用する・されるではなく、対等な関係性が大切だと改めて思いました。

僕らの経験が、スタートアップの新卒採用に関わる方に、少しでも参考になれば嬉しいです!

また、このような想いで採用を行っている僕らは、一緒に働いてくれる仲間を募集しています! 

下記TwitterのDMか、採用情報ページまでお気軽にご連絡ください!

Twitter: @masashigeden

  ここまで読んでいただきありがとうございます!

ドクターズプライムに興味を持っていただいた方は、合わせて、こちらのスライドも読んでもらえると嬉しいです! 

speakerdeck.com

最後に、このブログを書くきっかけをくれた吉田には、本当に感謝しています!

よしえり、いつも本当にありがとう!